カーニバルのプレイベントである、ブロッコと呼ばれるサンバ集団のパレードが始まり、サンパウロ市のドリア市長が19日朝、人出や混雑が予想を完全に上回り、「道のカーニバル」対策の見直しが必要となった事を認めたと20~21日付現地紙・サイトが報じた。
サンパウロ市最古のブロッコがベシーガ地区に繰り出したのは70年前だ。以来、参加ブロッコ数は増加の一途で、今年は昨年の306を38%上回る391になった。サンパウロ市の道のカーニバルは17日~3月5日で、サンバやクラシック、セルタネージョまで導入されて、人々を踊りの輪に引き込む。
今年のカーニバルは5月開催の文化イベント「ヴィラーダ・クルトゥラル」の前倒しと見なされ、300万人の人出が予想されている。
だが、17~19日の人出は、市役所が予想した20~25万人を大幅に上回る70~75万人で、19日朝、清掃夫姿でラルゴ・デ・バタタに現れたジョアン・ドリア市長は、バスや車の通行規制や清掃、トイレ設置なども含めた対策が不充分だった事を認めた。
週末のプレイベント参加者が予想の3倍に達した事は、今年のカーニバルが昨年以上に盛り上がる予兆といえる。
ブロッコが数多く見られた場所は同市西部のピニェイロスなどで、新参ブロッコや、参加者を同性愛者に限ったブロッコなども各地で見られた。イビラプエラ公園の周りや日曜日が歩行者天国になるパウリスタ大通りでは、郊外のブロッコにしか参加した事がなかった若者が行進に加わったり、家族連れで行進を眺めたりする姿も見られた。
人や車の数が予想以上で、交通規制などの措置が不充分だった事は、人に囲まれて立ち往生したバスやトイレへの放火、朝まで残るゴミの山、規定時刻を過ぎて解散地に着き、騒音公害をもたらすブロッコといった問題も残したが、ドリア市長は、清掃係倍増などの措置をとったから、19日午後以降は同じ問題は起きていないとしている。