他の自動車会社の動きに逆行し、ブラジル日産が8月までに600人を新規採用して、リオデジャネイロリオ州南部レゼンデ市の工場を2交代制とし、新車種の生産を開始すると24日付現地紙が報じた。
フランソワ・ドッサ社長は、スポーツ用多目的車の「キックス」の生産開始のために2億レアル(72億円相当)を投資することも明らかにした。同社は昨年も5億レアル(180億円相当)を投資している。現在ブラジル国内で流通しているキックスはメキシコ製だが、今年半ばには国産のキックスが販売されるようになる予定だ。
ドッサ氏は東京五輪・パラリンピックへのブラジル人スポーツ選手支援計画「チーム日産2・0」発表会で、「ブラジルの経済危機は終っていないが、日産は長期的視野で設備投資を続ける」「ブラジルは一時、世界4位の市場だった。今は10位に落ちたが、2021年までに5位か6位に回復するはずだ」と語った。
同社長は続けて「ブラジルはこれまでにこれほど強力な経済危機を経験した事がない。しかし、景気回復がそれほど遠い先のことではないことを示す指標も出てきている」と語り、インフレ率と金利の低下などをあげた。
同社長の見込みでは、楽観できるのは18年のことだ。「今年の国内総生産(GDP)の上昇は1%に止まるだろう。しかし、18年にはそれが3%に高まるだろう」と語っている。
レゼンデ工場は14年に操業を開始。今回の増産計画で600人が新規雇用されれば、従業員数は2100人となる。
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