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サンパウロ市=「行政が壁画をむやみに消してはダメ」と言ってはダメ?=芸術家の作品も塗りつぶしたことへの抗議に司法判断

サンパウロ市5月23日大通り沿いの壁画アート(Rovena Rosa/Arquivo/Agência Brasil)

サンパウロ市5月23日大通り沿いの壁画アート(Rovena Rosa/Arquivo/Agência Brasil)

 サンパウロ市に対し、同市歴史、文化、環境遺産保護審議会の許可なく市内の落書きを消すことを禁じていた仮処分が、サンパウロ州高等裁判所によって棄却された。
 23日、マリア・アウヴェス判事が出した決定は、サンパウロ市民が出した「サンパウロ市行政が落書きを消すことを禁じるべし」との要求は、市が公共地域や公共建築物を管理する権利を侵犯しているという考えに基づくものだった。
 同判事は、サンパウロ市で起こっている、公共の壁に書かれた落書きの除去は、傷んだ壁をサンパウロ市行政が修復しているにすぎないと、正当化した。
 マリア・アウヴェス判事は、「壁画などの文化的なイベントや作品は保護されるべきだが、環境保護のための諸政策の実行や、市街地の景観を守るための政策を導入するのは行政担当者の職責であることを忘れてはならない」とした。
 シダージ・リンパの政策を掲げ、市内の落書きを積極的に消していたジョアン・ドリア市長に対し、むやみに壁画を消すことを禁じた仮処分は、サンパウロ州地方裁判所の第12公共財政法廷が2月13日に出した。それに反した場合、1日につき50万レアル(1800万円相当)の罰金などが課されることになっていた。