ホーム | ビジネスニュース | 《ブラジル》FGTS今日から引き出し可=300億レアルが経済カンフル剤になるか?

《ブラジル》FGTS今日から引き出し可=300億レアルが経済カンフル剤になるか?

 【既報関連】ブラジル連邦政府が2月14日に発表した、自己都合退職もしくは正当な理由による解雇のために引き出せないままになっていた勤続期間保障基金(FGTS)の引き出しが10日から始まると、9日付現地紙・サイトが報じた。
 引き出し開始時期は、引き出し資格を有する人の誕生月ごとに設定されている。1、2月生まれの人は3月10日から、3~5月生まれの人は4月10日から、6~8月生まれの人は5月12日から、9~11月生まれの人は6月16日から、12月生まれの人は7月14日から引き出しが可能だ。引き出しは7月31日に締め切られる。
 連邦貯蓄銀行(Caixa)は、3月11日、5月13日、6月17日、7月15日の土曜日も54%にあたる1841支店を開け、FGTS関連問題に対応する。
 「労働者の皆さんは、決して引き出しを焦らないで欲しい。Caixaに我先に駆け込む必要はない。全ての労働者は期日までに対応される」と、Caixaロテリア副会長のデウジーナ・ペレイラ氏は語った。
 この措置で基金引き出しの権利を持つ労働者は3020万人で、436億レアルが引き出し可能となる。この内、300億レアルが経済活性化に回ると試算されている。
 しかしながら、会社がFGTSの積み立てを怠っていたために、お金が引き出せない労働者も700万人いると推計されている。
 前に所属していた会社がFGTSの積み立てを怠っていたことに気付いた労働者は、その会社に連絡を取り、至急FGTSの積み立てを請求する必要がある。また、問題解決のため、労働裁判所に訴える事が出来る。