史上最悪の流行状態となった黄熱病は、流行が最も激しいミナス・ジェライス州で死者110人を含む310人の感染が確認されたのをはじめ、全国で379人の感染が確認されたが、感染が疑われると報告された症例の3分の2は解析が困難と14日付G1サイト、15日付エスタード紙が報じた。
黄熱病感染が疑われる症例はミナス州で1090件、全国で1431件報告されている。感染が判明した例も、ミナス州で310件、全国では379件となっている。
ミナス州では黄熱病による死者も110人に達しており、現在も解析中の症例も81件ある。
ミナス州での死者は、ムクリ渓谷とドッセ川流域中心に確認されているが、南部や北部、並びにベロ・オリゾンテ大都市圏でも死者が発生している。また、感染者の多くは、1月8~21日に症状を訴え始めていた。
同州では、黄熱病感染で死亡したと見られるサルの死体が101市で見つかっている。
全国で報告された症例1431件中、解析終了は504件で、379件で感染が確認された一方、125件は黄熱病の可能性が否定された。
黄熱病感染は通常、15日前後で判明する。しかし、現在も解析中の927件は、検査開始の遅れなどで期待した結果が得られず、過去の病歴や予防接種歴も含めた追跡調査が行われている。
専門家は、予防接種強化と言い始めてからも感染が疑われる症例が報告されている事を挙げ、診断や対策の不備を指摘。サルの死体発見と同時に予防接種を呼びかけていれば、流行状態にならずに済んだと見ている。
感染危険地域の予防接種普及率は、ミナス州74・07%、サンパウロ州70・78%、バイア州72・48%で、予防接種が今年から始まったエスピリトサント州とリオデジャネイロ州での普及率は、58・07%と10・67%となっている。リオ州保健局は15日、カジミロ・デ・アブレウ市で同州初の黄熱病による死者が出、隣人男性の感染も確認されたと発表した。
なお、15日付フォーリャ紙によると、1月1日~2月18日に報告されたデング熱感染が疑われる症例数は4万8177件で、前年の47万5260件より大幅減だ。チクングニア熱、ジカ熱感染が疑われる例も、4万3567件と7万1553件が1万294件と1653件に激減した。