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ロンドンテロの現場にブラジル人=「リオ出身だから怖くない」

 22日にロンドンで起きたテロ事件の現場や周辺にいたブラジル人が、その時の様子を語っている。
 23日付フォーリャ紙が報じたのは、観光名所の大観覧車「ロンドン・アイ」に3時間閉じ込められた夫婦2組と、何が起きたかもわからず土産物店に逃げ込んだ夫婦の話だ。
 現場から370メートルのロンドン・アイにいたのは、ロジェリオ・エンリケ・シウヴェイラ&ロベルタ・オリヴェイラ夫妻と、ブルーノ・ラルビア&サブリーナ・メネゼス夫妻だ。前日にロンドンに着いた4人は、事件の約20分前にウエストミンスター橋を通過。観覧車に乗り込んでから約10分後、同橋の上の異常に気づいた途端に観覧車が止まり、「安全確保のために停止」との説明があったという。
 途中で気分が悪くなった人もいたが、運転は約3時間後に再開。地上に降りると警官との質疑応答の後、謝罪の言葉と帰宅方法の説明、軽食を受け取った。
 公共交通機関が狙われたらと考えた4人は、タクシーでホテルに戻ったが、街中は人影もなく、市民が衝撃を受けているのを感じたという。ラルビア氏は「事件の数分前に現場を通過していて助かった。現場に居合わせたらと思うと身の毛もよだつ」と語っている。
 一方、議事堂前で混乱に巻き込まれたのはクリスチアノ・ゼニン&ヴァレスカ・テイシェイラ夫妻だ。二人はルーラ元大統領の弁護士で、ルーラ氏が「迫害」と表現する人権侵害の実態をイギリス議会で話す事になっていた。
 議事堂の方に走って来る群れと「走れ!」という警官の叫び声に気づいた二人は、何もわからないまま走り出した。しばらく走って土産物店に飛び込んだ二人は、30分位かくまってもらった後に、タクシーでホテルに帰った。二人からテロらしいと聞いた店主は即座に店を閉めたという。
 23日付エスタード紙には、事件後に取材を受けた男性が「驚いたけど怖くはない。僕はリオ出身だからね」と答えたという笑えない話もあった。