サンパウロ市を含む大サンパウロ都市圏39市でテレビのアナログ放送が終了し、29日からはデジタル放送のみとなると27日付現地サイトが報じた。
ブラジル電気通信庁管轄のデジタル化推進機関、Seja Digital(SD)によると、180万セット用意された、専用アンテナと転換機のデジタル対応キットの内、100万セットが、ボルサ・ファミリア(生活保護)など、政府の実施する社会保障プログラム受給世帯に配布された。
SDのエリア・マネージャー、セシリア・ザノッチ氏は、サンパウロ大都市圏の世帯は86%がデジタル対応になっていると語る。
しかし、多くの世帯ではまだアナログ専用テレビが使われており、ギリギリになって、デジタル対応キットを受け取りに行った市民もいる。
郵便局に受けとりにきたエルジニアス・シャヴィエルさん(68)は「近所では200レアル(7200円相当)で売っていた。無料配布でなければ負担仕切れなかった」としている。
アナログ放送終了は16年2月のゴイアス州リオ・ヴェルデ地方が最初で、同10月には首都ブラジリアも続いた。
「リオ・ヴェルデやブラジリアでのオペレーションで、我々もデジタル普及作業の経験を積んでいる」とセシリア・ザノッチ氏は語る。デジタル対応キットの無料配布は、アナログ放送終了から45日間継続される。
今後、5月31日にはゴイアニア、7月26日にはベロ・オリゾンテ、フォルタレーザ、レシーフェ、サルバドールの各大都市圏、9月27日にはサンパウロ州のカンピーナス、リベイロン・プレット、サントスの3地方、10月25日にはリオ大都市圏が、デジタル放送に一本化される。
なお、詳しい情報や問い合わせはhttp://www.sejadigital.com.br/homeを参照のこと。