6日夜から7日未明にかけて降った強い雨で、7日のサンパウロ市は冠水、事故、家屋倒壊などで明け、市内各所で混乱が起きたと7日付G1サイトなどが報じた。
最も混乱したのは、チエテ川の氾濫などで、バンデイランテス橋付近では大型車さえ通行不能となったマルジナル・チエテや同ピニェイロスだ。同道は7日未明から車が立ち往生し、ナンバープレート末尾の番号による交通規制が始まる7時前も、トラックなどが長蛇の列をなしていた。チエテ川が氾濫したのは16年3月11日以来だ。
同道周辺では、川の水や流されたごみが学校や商店、民家に流れ込むなどの被害も発生した。午前2時頃に水に囲まれて動けなくなった車が朝7時前になってもなおレッカー車を待っている姿も報じられた。
その他に大きな被害が出たのは市東部のアリカンドゥーヴァ地区などで、家屋倒壊も起きた。
市内の交通は洪水や冠水、信号の機能停止などで混乱し、市外から市内に入る車も迂回などが求められた。だが、雨脚が落ちた事もあり、午前7時現在の市内の渋滞は109キロに止まった(今年のワースト記録は201キロ)。
なお、6日午後から7日未明にかけて降った雨は84ミリに上り、4月の月間平均降水量である73ミリを上回った。
ジョアン・ドリア市長は、チエテ川の氾濫や市内各地の冠水は通常の雨量をはるかに上回る雨が降ったために起きたとしている。だが、チエテ川や市内の水路に堆積した土砂を取り除く作業などの治水対策の停滞が、大雨に伴う混乱をより大きくした事は否めない。
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