昨年11月に在外邦人へのJRパス販売停止が発表された際、取材したコロニアの人々は寂しそうな顔をするか、顔をしかめて怒り出した。『日本から拒絶された』との印象が強かったようだ。
その後、ブラジルをはじめ世界の在外邦人やその家族が反対運動を行い、在京ブラジル大使館や総領事館からも日本政府への働きかけがあった。その結果、JRグループが条件を変え販売を継続することが発表された。
ネット上では否定的な書き込みも多く、「難しいかも」との感じていた当地の人も多かった。でも、大きな存在感を持つ日系社会と、世界の在外邦人が力を合わせたから日本側を動かせた。在外邦人や当地日系社会の存在感が、この運動によって高まった気がする。
その勢いを受け継いで、今月末のジャパン・ハウス開館、来年の移民110周年の機会に、日本の人が日系社会に興味を持つような『二国間関係強化』を意識した企画を作ってみてはどうか。(雪)