サンパウロ市西部ラッパにあるかつら屋で7日朝、1時間足らずの間に2度も強盗に襲われ、30キロの毛髪を奪われるという事件が起きた。
最初の事件は、午前9時37分に起きた。店に入ろうとした販売責任者のヴェラ・ルシア・デ・オリヴェイラ・シウヴァさんを店外で制圧した3人組は、ルシアさんと一緒に店に入ると、店にいた他の従業員にストックなどがある場所の扉を開けさせた。
強盗の1人が従業員らを店の奥に釘づけし、残る2人が店内にあったかつらやメッシャと呼ばれるアクセサリーを洗いざらい袋に詰めるという早業で、5分後には店の中は空っぽになった。
別の強盗がやってきたのは43分後。驚きも覚めやらぬ従業員達が気を取り直そうとしていたところに強盗が入ってきたのを見たルシアさんは、強盗に向かい、「また強盗ですって? たった今何もかも持って行ってしまったのに?」と口走ったという。
強盗は最初、ルシアさんの言葉を信じようとしなかったが、空っぽの商品ケースなどを見て本当だとわかった強盗は「俺達はこのまま行くから、気を取り直してくれ」と声をかけて立ち去った。
強盗は何も盗まずに立ち去ったが、ルシアさんはその途端に緊張の糸が切れ、その場で気絶してしまったという。
警察は既に防犯カメラの映像の解析などを始めたが、ルシアさんによると、天然の毛髪で作った製品と加工する前の毛髪を合わせると、約30キロの毛髪が持ち去られており、被害額は10万レアルに上るという。
店主のアンドレア・ロペスさんは、材料の毛髪も持ち去られたから、新しいかつらは作れない。新しい毛の髪やその他の材料を買うお金もない」と、ため息をついている。(11日付G1サイトより)
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