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朝鮮半島情勢、ブラジルの反応は?=在韓ブラジル人退去計画は策定済み=在韓ブラジル大使は冷静さを保つ

 朝鮮半島で緊張が高まる中、在韓ブラジル大使館が韓国在住ブラジル人の脱出計画を策定していると、17日付現地紙が報じた。
 ブラジル軍関係者が保有する計画書は、在韓ブラジル大使館に在留届けを出している、ブラジルと韓国の二重国籍者を含む1200人の脱出方法が記されている。
 頻繁にミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮と米国間の緊張はここ数日で一段と高まり、米国の同盟国である韓国の首都ソウルは北朝鮮の攻撃目標となる可能性が具体的にいわれるまでになった。
 ルイス・フェルナンド・デ・アンドラーデ・セーラ在韓ブラジル全権大使は、最も緊張が高まっていた、15日の故金日成主席生誕105年の記念日に北朝鮮が核実験を行わず、16日の米副大統領訪韓のタイミングでのミサイル発射にも失敗したことから、状況は沈静化の兆しを見せてくるだろうとの私見を示した。
 同大使は「いかなる状況に対しても備えを怠らない事は大使としての責務」で、脱出計画は準備できていると語った後、「在韓ブラジル人の家族は安心して欲しい。ソウル情勢は落ち着いており、人々は普段と変わらぬ暮らしをしている」と続けた。
 ブラジル紙の取材に答えた韓国人記者は、北朝鮮からの挑発は数十年にわたり何度も行われており、もはや、韓国民に対して恐れを抱かせるものではないとした。
 しかし、韓国は不測の事態への供えを怠っておらず、地下鉄駅や街の役場などは特に重点な警備対象地点となっている。