カルメン・ルシア最高裁長官とラヴァ・ジャット作戦(LJ)の報告官のエジソン・ファキン判事が17日、最高裁内にLJに関する特別班を創設する事を決めたと18日付伯字紙が報じた。
今回創設される特別班は、連邦検察庁や連邦警察の特捜班に相当するもので、LJに関する捜査や裁判を加速化する事を目的としている。
また、カルメン長官は同日、5月に予定されている裁判で、連邦議員らに認められている不逮捕特権見直しを求める声を取り上げる事も決めた。
これは、検察庁が提出した、オデブレヒト社関係者78人の報奨付供述に基づく捜査開始要請を、ファキン判事が認めた事で、LJ関係の捜査や裁判が同判事に集中するのを避ける措置だ。
ファキン判事が抱えていたLJ関係の捜査は37件、刑事裁判も2件のみだったが、オデブレヒト社の報奨付供述に基づく捜査開始許可により、捜査件数は113件(対象者は195人)、刑事裁判も5件に増えた。
ファキン判事が抱えるLJ関係の捜査中、ミナス州の政庁舎建設のように、ペトロブラスとは直接関係ないものは他の判事の管轄下に移される可能性がある。
ただし、サントアントニオやジラウの水力発電所建設に関する疑惑については、テオリ・ザバスキ判事の生存中にファキン判事の管轄とされたアングラ3原子力発電所と同じ電力関係という観点で、ファキン判事が担当する可能性もある。
なお、ファキン判事の許可によって始まった捜査は、更なる供述収集、関連施設への人の出入りの記録調査、電話やメールでのコンタクトの有無と内容の調査などで報奨付供述の真偽を確認する作業から始まる。検察がその後、正式に起訴するか否かを判断するが、起訴状が提出された場合に受理するか否かの判断とその後の審理は最高裁の管轄となる。また、5月の本審理で不逮捕特権などの内容が見直された場合、一部の捜査対象者は他のレベルの裁判所の管轄となる可能性もある。