ブラジル南部のサンタカタリーナ州クリシウーマ市で23日、サッカーのサンタカタリーナ州選手権クリシウーマ対シャペコエンセ戦が行われ、クリシウーマのファンが、昨年11月に発生し、シャペコエンセ関係者ら71人が被害に遭った飛行機墜落事故を揶揄する叫び声を発したと、24日付ブラジルスポーツサイトが報じた。
一部のクリシウーマのファンは、「アオ! アオ! アオ! 飛行機の燃料入れろよ!」との叫び声を発した。昨年11月末に71人の死亡者を出したシャペコエンセ搭乗機墜落事故の原因は、燃料切れだった事に引っかけて、相手チームを揶揄する行為だ。
ブラジルでは通常、サッカー場での暴力行為や破壊行為、人種差別行為はスポーツ裁判所で裁かれるが、サンタカタリーナ州スポーツ裁判所は、今回の行為を明確な違法行為として告発するための法律はなく、クリシウーマ側も、掛け声をあげたファンも告発されないとした。
「飛行機事故を揶揄するような掛け声を行ったファンはごく少数で、クリシウーマも即座にこの行為を非難する公式文書を出したことから、告発の必要性はないと判断した」と同州のスポーツ検察官は発表した。
同件に関しては、クリシウーマ市長も即座に謝罪メッセージビデオを発表し、「シャペコエンセとシャペコー市民に許しを請いたい」と発言している。(24日付グローボエスポルテより)