殺人罪で実刑判決を受けたが、次の裁判までの間釈放され、サッカー界に復帰していたブルーノに対し、最高裁は25日、刑務所に戻るよう命令を下した。26日付現地紙が報じている。
ブルーノは人気チーム、フラメンゴの正ゴールキーパーだった2010年7月に、交際中だった恋人のエリザ・サムジオさん(当時25)をミナス・ジェライス州に誘いだし、殺し屋を雇って殺害した容疑で逮捕された。同件は、ブルーノの知名度が高かったこともあり、社会的影響力の大きな事件となった。
ブルーノは2013年4月に殺人容疑で22年3カ月の実刑判決を受けた。だが、第2審の日取りがなかなか決まらず、17年2月21日に最高裁のマルコ・アウレーリオ・メロ判事が人身保護令を認めた。
釈放後は複数のサッカー・クラブがブルーノに入団を打診し、ミナス・ジェライス州の全国選手権2部のチーム、ボア・エスポルテが正式に契約を結ぶと、社会的に大きな物議をかもした。
この件でボア・エスポルテは4社のスポンサー契約を失うなどの打撃を受けたが、ブルーノは同チームのレギュラーとして、4月8日の試合を皮切りにミナス・ジェライス州選手権第2部の試合5試合で先発出場を果たしていた。
だが25日、最高裁第1班は再度、ブルーノの人身保護令が適切か否かの投票を行い、ルイス・フクス、ローザ・ウェベル、アレッシャンドレ・デ・モラエスの3判事が反対。賛成は前述のアウレーリオ判事のみだったため、ブルーノが刑務所に戻ることが決まった。
投票直後、ボア・エスポルテは予定していた練習を中止した。同チームの契約では、刑務所に戻る場合は契約破棄となっていたが、処分はまだ決まっていない。
また、この決定にエリザさんの遺族や親友たちは大いに喜んだという。