ブラジル全土でゼネストが起きた4月28日、中西部ゴイアス州ゴイアニア市でストと同時に行われた反政府デモに参加していた学生のマテウス・ダ・シウヴァさん(33)が軍警に暴行され、重傷を負った。マテウスさんは3日後の5月2日も、こん睡状態で補助器具に頼って呼吸していると、2日付現地サイトが報じた。
マテウスさんは警棒で殴られ、頭蓋骨を骨折。顔面にも傷を負った。同日行われた頭部再建手術は4時間を要した。
病院側は2日午前9時に、「マテウスさんは依然として重体だが、若干の改善の兆しが見える。医師団は検査結果を待って、こん睡状態を解除するかどうか判断する。新たな手術の予定はない」と発表した。
マテウスさんの家族や友人たちはインターネット上で、入院費用や薬代、見舞いに行く交通費のカンパを求めている。
ゴイアス州軍警は1日、マテウスさんを殴打したアウグスト・サンパイオ大尉を職務から外したと発表した。同大尉は現場から外されたが、捜査の結論が出るまで内勤に就いているという。
同州保安・刑務所管理局長のリカルド・バレストレリ氏は、2日午後にも、警察力を使って科学的かつ実用的な方法を強化する事を目的とした、新しい「警察力の合理的、発展的行使のための恒常的強化プラン」を発表するとし、15日以内に州軍警新倫理規定を発表する意向も表明した。