ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で摘発された大手建設会社のOAS元幹部が、OASにもオデブレヒト社と同様に、賄賂の支払いを担当する部門があった事を明かしたと4、5日付伯字紙・サイトが報じた。
同社にも「監督局」という名の賄賂支払部門があった事は、ルーラ元大統領の所有か否かが問われているサンパウロ州グアルジャの三層住宅疑惑で告発された同社元役員のアジェノル・フランクリン・メデイロス被告だ。
パラナ連邦地裁のセルジオ・モロ判事に問い質された同被告は、その証言の中で、ペトロブラス(PB)関連の事業契約に基づく賄賂は、進歩党(PP)、ブラジル社会党(PSB)、労働者党(PT)に支払われていた事や、PTは特別扱いされていた事などを明らかにした。
同被告によると、PTが特別扱いされていたのは政権党だったからだ。パラナ州のジェツリオ・ヴァルガス製油所とペルナンブコ州のアブレウ・エ・リマ製油所の建設契約絡みで払われた賄賂は3600万レアルで、1350万レアルがPP、650万レアルがPSB、1600万レアルがPTに払われたという。
PPとPSBへの金は2010年の選挙キャンペーンでの献金や裏献金として払われ、それを扱ったのが監督局だったという。監督局から支払われた賄賂の一部は正規の政党献金として扱われていたともいう。
サンパウロ州の三層住宅疑惑に関しては、やはり同社元役員のロベルト・モレイラ・フェレイラ被告が、問題の164Aはルーラ氏と故マリーザ氏のために取り分けられており、売りに出された事は一度もなかったと証言した。
検察は、この三層住宅と、ルーラ氏の所有物を保管していた倉庫の賃借料の支払いは、PB関連の事業契約に基づく賄賂の一部と見ている。
同社元社長のジョゼ・アデウマリオ・ピニェイロことレオ・ピニェイロ被告は既に、マリーザ氏が購入していた分は、141号と呼ばれる一般型のものだったが、PT元会計で、三層住宅があるコンドミニアム建設を最初に手がけていたバンコープ社元社長のジョアン・ヴァカリ・ネット被告やルーラ研究所のパウロ・オカモト被告との交渉で、三層住宅に切り替わったと証言している。164型は141型の約3倍の広さがあり、価格は約2・5倍(差額は75万~80万レアル)だが、ルーラ氏が差額を払うという話は一言も出なかったという。
この裁判にはルーラ氏の弁護士らも出席していたが、検察側はメデイロス被告の証言を巡る質疑の中で、OASとの間で報奨付供述(司法取引)に関する交渉が行われている事も明らかにした。
タグ:ペトロブラス PT PSB ルーラ 写真ニュース ラヴァ・ジャット サンパウロ セルジオ・モロ ヴァルガス