サッカー南米最強クラブチームを決めるリベルタドーレス杯。今年は大会形式が変更され、ブラジルからの出場枠が増えた上、大会期間も長くなった。
32チームが4チームずつ、8組に分かれて、ホーム&アウェイ方式で2回戦総当り、各6試合を戦う形式の予選リーグも、4~5節まで消化し、大勢が見えてきた。
最終戦を待たずして予選リーグ2位以内が確定し、早々とベスト16進出を決めたのはアトレチコ・ミネイロだ。
13年にも同大会を制したアトレチコは、今年もロビーニョ、フレッジ、エリーアスと元ブラジル代表をそろえた陣容で、攻撃力が自慢だ。
昨年のブラジル全国選手権優勝のパルメイラスは、優勝メンバーからガブリエル・ジェズースを失っただけ。昨年のリベルタドーレス杯を制したコロンビアのアトレティコ・ナシオナルからエースFWと司令塔を引き抜き、南米制覇どころか、その後のクラブW杯も夢ではないと評判だった。
しかし、成績こそ3勝1分1敗とまずまずなものの、試合終了間際の辛勝続きで、大会初黒星を喫した翌日に、「試合内容に不満」と、監督を解任してしまった。
この荒療治が功を奏せば優勝も夢ではないが、監督交代が必ずしも良い結果を生むとは限らないのがこの世界の常。この賭けが吉と出るか凶と出るかは、24日の予選リーグ最終戦の結果を待たねばならない。
ブラジル全国選手権でパルメイラスと優勝を争ったフラメンゴは、久しぶりのリベルタドーレス杯出場で、ブラジルで最多といわれるサポーターも、「今年こそは」と強い意気込みで臨んでいる。
ペルー代表ゲレーロがエースとして牽引するフラメンゴは、5試合を終えて3勝2敗。ホームのマラカナン競技場では超満員の観衆の後押しを受けて3戦3勝だが、敵地では2戦2敗で、最終戦も敵地戦。優勝経験もあるアルゼンチンの強豪サンロレンソを相手に、引き分け以上の結果をもぎ取れれば、16強入りとなる。
現時点ではブラジルからの出場8チームの内6チームが2位以内に入っているが、初出場で、昨年の悲劇も記憶に新しいシャペコエンセは、4節終了時点で3位に沈んでいる。チームをゼロから作り直し、並行して行われる州レベルの大会でも決勝に進んでいるのは立派だが、強国のアルゼンチンやウルグアイのチームが同居するグループとは、運もなかったか。
予選リーグは5月25日に終了し、6月から11月末まで16チームによる決勝トーナメントが行われる。 (規)