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《ブラジル》経済危機で肉の消費減少?=米とフェイジョンは消費増

 ブラジルの経済危機は、米とフェイジョン(豆の一種)という、伝統的な食事をとる人の増加を招いたと10日付現地紙が報じた。
 コンサルティング・バンダリゼ社によると、経済危機による失業率上昇や所得減少と、収穫増による価格安定が重なり、肉の消費を減らして、米とフェイジョンという伝統的な食事に戻る人が増えたという。
 5月の米の消費量は1人当たり平均3・5キロと予想されており、年頭に予想された数値を15~20%上回る。
 5月のフェイジョンの個人消費量の平均は1・5キロの見込みだが、この数字は、生産量が増えれば更に大きくなる可能性がある。現時点でのフェイジョンの年間収量予想は350万トンだが、需要は380万トンに達する可能性があるという。
 今年の米の生産者価格は1俵37~43レアルで、昨年の60レアルを下回っている。精白米5キロの小売価格は9~23レアル程度だ。
 フェイジョンの生産者価格は品質次第で130~180レアルと幅があるが、品不足のために1俵600レアルに達した昨年に比べると格段に安い。1キロ当たりの小売価格は3・5~6レアルが相場だ。
 リオ・グランデ・ド・スル州での米の収穫はもう終わるが、今年の収量は、昨年より100万トン増の850万トンと予想されている。他州でも、トウモロコシの代わりに米を植えるなどして収量が増えたところがあり、全国の米の収量は1200万トンに上る可能性もあるという。