リオデジャネイロ市西部のジャカレパグア地区で4月19日、オズワルド・クルス財団の大西洋岸森林地帯生物研究所職員が、ミコ・レオン・ドウラード(ゴールデンライオンタマリン)と呼ばれる小型のサルの写真の撮影に成功した。
同研究所職員らは、2015年から、リオ市内にもミコ・レオンがいると聞いていた。2016年には3匹のミコ・レオンが一緒にいるのを見たという職員も現れたが、写真撮影に成功し、存在が確認できたのは今回が初めてだ。リオ市内で最後にミコ・レオンが目撃されたのは、1世紀以上前の事だという。
同研究所のリカルド・モラテリ研究員は、「このあたりに住み着いているミコ・レオンが居る証拠だ」とし、今後は、発見されたミコ・レオンが市内で生育したものか、他の場所から移り住んできたものかを確認する必要があるという。
モラテリ氏は、リオ市内で生育したミコ・レオンではなく、違法な形で連れてこられたりしたミコ・レオンが住み着いたのだろうと見ている。
発見されたミコ・レオンの生物学的検査を行うには、リオ州環境局と、生物多様性保全のためのシコ・メンデス研究所の許可を得る必要がある。
モラテリ氏は、長期間姿を消していたミコ・レオンが小数だが見つかった事は、もっと多くのミコ・レオンが生息するようになる可能性も示しているという。同地域にはミコ・レオンの生息に適した地域が50~60平方キロあるため、市内またはペドラブランカ山塊に定着し、増殖する可能性もある。
モラテリ氏によれば、1830年代にはセペチバ川流域から州北部にかけた広い地域にミコ・レオンが住んでいたが、生息地域に人の手が加わったため、19世紀末から20世紀はじめに数が激減。1960年代に確認されたミコ・レオンは200匹のみで、その生息域もサンジョアン川流域に限られていた。
だが、リオ市内では絶滅したといわれていたミコ・レオンの発見は、同市内でミコ・レオンが再繁殖する可能性も示している。今回発見されたミコ・レオンは、北東部から連れてきた別の種類のサルと一緒に暮らしているが、少数のままだと襲われたり病気になったりして数が減る可能性もあるため、早急な対策が必要だ。
同州では既に、1960年代に確認された200匹のミコ・レオンの保護と繁殖を試み、3200匹に増殖させる事に成功している。(11日付アジェンシア・ブラジルより)
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