リオデジャネイロ州連邦地裁のマルセロ・ブレタス判事が16日、セルジオ・カブラル前同州知事に対する新たな起訴状を受理し、同被告はリオ州ラヴァ・ジャット作戦(LJ)などで8件目の裁判の被告となったと16日付現地紙サイトなどが報じた。
カブラル被告は、リオ州石油コンビナート建設関連の汚職を対象とするカルカッタ作戦で、16年11月に逮捕された。以後、収賄や資金洗浄、犯罪組織形成などで既に計8件で起訴された上、不法入札に関する捜査も継続中だ。
16日に受理された起訴状は、ファトゥーラ・エスポスト作戦に基づくもので、同州内の医療関係の研究所を舞台とする汚職が指摘された。前知事は事業契約の5%の賄賂を受け取っており、同研究所内での汚職を継続するために、右腕と目されるセルジオ・コルテス被告を保健局長に据えたとされている。
カルカッタ作戦では、アンドラーデ・グチエレアルス、オデブレアルヒト、ケイロス・ガウヴォンからなるコンソーシアムが、金融機関を通じた最低11回のオペレアルションで、計2150万レアルを払ったとされた。これらの賄賂は、前知事に270万レアル、民主運動党(PMDB)に200万レアル、前知事用のヨット購入で530万レアルなど、現金や品物で前知事夫妻や同州元局長、政党に渡った。コンビナート建設の予算は8億1980万だったが、最終工費は11億7985万5319レアルに膨れ上がっている。
検察によると、前知事は事業契約額の5%、州局長らは1%を受け取っていた。前知事を頭とするグループは総計2億2千万レアルを横領していたとも、前知事は月々20~50万レアルを受け取っていたともされている。前知事らは同作戦で、パラナ州地裁とリオ州地裁の双方で被告となっている。
エフィシエンシア作戦では、金の鉱脈購入仲介という偽契約でエイケ・バチスタ被告から前知事が1650万レアル、妻のアドリアナ・アンセウモ被告が100万レアルを受け取ったとされている。同作戦で摘発された資金洗浄は184件に及び、10カ月間で3975万レアルが動いたという。
別の捜査では、07年8月~15年9月に148件、1017万レアルの資金洗浄を摘発。前知事を頭とするグループは時価22万2500レアルと21万2800万レアルの車、家7軒(630万レアル相当)も購入していた。10の国外口座を使った未申告の国外送金25件では、1億ドル(3億レアル相当)が動いた可能性がある。
14年のサッカーW杯に向けたマラカナン改修では、09~10年の入札での不正や贈収賄が摘発され、07~08年のファヴェーラの経済活性化計画(PAC)の工事も含めた水増し請求額は7億レアルとされている。内3500万レアルは前知事への賄賂になったとされている。
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