【既報関連】サンパウロ市セントロ、ルス区の麻薬汚染地帯クラコランジアで21日朝、警察が地域一掃作戦を行ったと、22日付現地紙各紙が報じた。
市警、軍警あわせて900人を動員して行われた作戦では、麻薬密売者ら38人が逮捕され、ナイフや銃などの武器多数と麻薬が押収された。
警察は34のバラック小屋を取り壊した。これらのバラックでは毎日19キロに及ぶ麻薬を取引していたとされている。
軍警らは上空からのヘリコプター2機の援護も受けて、午前6時にクラコランジアに侵入した。催涙弾が打ち込まれると薬物中毒者は散り散りになったが、中毒者たちは逃走中、停車中の車を破壊し、商店や飲食店から商品を略奪した。
同作戦では、サンパウロ州を本拠とする麻薬密売組織、州都第一コマンド(PCC)幹部も逮捕された。クラコランジアへの薬物供給容疑で、サンパウロ州沿岸部カラグアタツーバ市で逮捕された〃FB〃ことファビオ・ドス・サントス容疑者と、4月初めに同地区に入った中毒者保護業務の男性殺害を指示したレアンドロ・モージャ容疑者の2人だ。
サンパウロ州のジェラウド・アウキミン知事(民主社会党・PSDB)と、マジノ・アウヴェス・フィーリョ州保安局長は、車両型移動式交番での作戦会議にも出席した。サンパウロ市のジョアン・ドリア市長(PSDB)も作戦実行後、現地を視察した。
クラコランジアは2000年代中頃から現れ始めた。それ以来、サンパウロ州政府やサンパウロ市役所が何度も終息しようとしてきたが、すぐにまたバラック小屋が建ち始めるという状態が続いていた。
ドリア市長は、次なる一歩は、同地域の都市再生計画と保健政策の実施だとし、「ルス区のこの地域が、これまでのようにクラコランジアとして、麻薬流通の場となる事はない」と語った。
ドリア市長は、同地域では軍警や市警備隊が巡回警備を継続して行い、密売者や中毒者が住み着いていた廉価なホテルやペンションなどは取り壊すと語った。
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