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《ブラジル》北東部の水害の死者8人に=リオ・グランデ・ド・スル州の被害も拡大中

被災地を訪問するアラゴアス州のレナン・フィーリョ知事(Thiago Sampaio/Agência Alagoas)

被災地を訪問するアラゴアス州のレナン・フィーリョ知事(Thiago Sampaio/Agência Alagoas)

 【既報関連】週末にペルナンブコ州(PE)とアラゴアス州(AL)を襲った豪雨は、各地で洪水や土砂崩れなどの被害をもたらし、死者の数は8人に増えた。また、リオ・グランデ・ド・スル州でも雨が続いており、12市が非常事態を宣言したと30日付現地紙サイトが報じた。
 PEでは15市が非常事態を宣言し、23市で被害が出ている。同州での死者は3人で、行方不明者も2人いる。親戚や知人宅に身を寄せている人や避難所に退避している人は、30日朝の時点でも4万4801人と報じられた。
 同州内では川の水位が下がり始めた地域もあるが、そういった地域の道路は例外なく、泥や瓦礫で覆われているが、16の給水システムは機能が停まって、220万人に影響が出ている。
 また、道路が冠水したり橋が落ちたりして、交通が遮断された地域がある他、保健所10カ所、病院1カ所が損壊と報じられている。また、リベイロン市のように、30の学校中22が損壊し、残りは約4千人の避難所となっている所もある。
 ALでも、29日夜までに27市が非常事態を宣言している。同州内では5人が死亡。4千人余りが自宅を失うまたは一時的に離れざるを得ない状況に置かれている。
 北東部の水害は、海上で大量の湿気をはらんだ大気が、森林地帯や農村地帯に雨を降らせたために起きたものだ。場所によっては、5月に入ってからの雨量が同月の平均降水量の倍に当たる600ミリを超えた地域もあるという。
 寒冷前線に伴う豪雨に見舞われたのはリオ・グランデ・ド・スル州で、30日朝までに非常事態を宣言した市の数は12に至った。同州では30日も雨が続いており、同州西部の3市では、ウルグアイで降り始めた雨で6日前から自宅を離れる事を余儀なくされた人もいる。これら3市中、サンボルジャでは川の水位も下がり始めたが、ウルグアイアナでは30日も毎時1センチずつ水位が上がっている。
 同州中央部のサンタマリアでは畑が冠水し、農家も孤立。リオ・パルド渓谷では、子供達を乗せたスクールバスが学校を目前に横転するという事故も起きたが、子供達は窓から脱出したという。
 なお、週末の雨の被害ではないが、ソリモンエス川やアマゾナス川の増水で3月から非常事態を宣言する市が出ていたアマゾナス州では、30日現在で非常事態宣言中の市が32に増えている。