ブラジル若手商店主協議所(CDLJovem)は、ブラジル人は収入の40%以上を税金の支払いに取られていると発表した。
「税の自由の日」推進運動の幹部にして、連邦区CDLJovem会長のラファエル・パガニーニ氏は、「我が国の税金負担率は世界でも屈指の高さで、ノルウェー、デンマーク、イタリア並みだ。ただしこれらの国々は、国から国民へのサービスのレベルもブラジルよりずっと高い。ブラジルでの公共サービスが適切でないのは、税収が足りないからではない」と語る。
ブラジル国民に、ブラジルの税金が不当に高いことを認識してもらい、よりシンプルな税制度を求めることを目的とした「税の自由の日」運動は今年で9回目を数える。
「税の自由の日」推進運動は毎年、税の負担率を計算し、「年収全体で考えて、1月1日から特定の日にちまでの稼ぎはすべて税負担に消える」となる日を算定、その日を「税の自由の日」に指定している。今年は6月1日だった(365日の内、153日分の稼ぎは税負担であるため、今年に入って153日目にあたる6月1日がこの日となった)。
「この運動を始めたころ、『税の自由の日』は5月の中頃だった。残念ながら、国民の税負担率は上がっており、ブラジル人が、税金を払うためだけに働かなくてはいけない日数は増えている」とパガニーニ氏は言う。
6月1日、この運動に賛同する、連邦区と国内12州の小売店は、種々の商品を、税込みの値段から税金分を差し引いた値引き価格で販売した。
ブラジリアのガソリンスタンドでは、合計4万5千リットル分のガソリンを、通常価格の40%引きで販売し、自動車を28%も値引きして販売する販売店も現れた。
ガソリンスタンドに朝の5時半から並び、10時にようやく給油できたエジマールさんは、「俺たちはいつもぼったくられている。ガソリン代には本来ならガソリンスタンドが払う税金も乗せられている。ばかばかしいよね」と語った。
別の学生アナ・サンシスさんは、「ブラジルは本来豊かな国のはず。天然資源も沢山とれて、有能な人々だっている。でもそれが上手く国のために活かされていないわ。こんなに高い税金を払わなくて良かったら、私たちはもっと別のことにお金を使って幸せになれていたはずよ」と嘆いた。