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《ブラジル》検察庁がロウレス逮捕に動く=法的特権喪失受け令状請求

 【既報関連】ブラジル連邦検察庁は1日、最高裁のエジソン・ファキン判事に、テメル大統領が副大統領だった時の特別補佐官で右腕的存在だったロドリゴ・ロシャ・ロウレス元下議の逮捕状を請求した。2日付現地紙が報じている。
 ロウレス氏は、JBS社から50万レアルの賄賂を受け取った疑いなどで、5月17日のパトモス作戦で逮捕請求が出ていたが、同氏が下議だったため、ファキン判事がこの請求を却下し、職責停止の判断を下した。
 だが、今週になり、前法相だったオスマール・セラーリオ氏が、テメル大統領の薦めた汚職対策相就任を断って下議に復帰。これにより、セラーリオ氏の法相就任に伴って補欠から昇格していたロウレス氏が議員資格を失うことになった。
 議員資格喪失に伴って法的特権を失ったため、検察庁のロドリゴ・ジャノー長官はロウレス氏の逮捕を主張している。
 ロウレス氏はテメル大統領と共に、収賄や捜査妨害、犯罪組織形成に関与した容疑がかけられている。同氏が逮捕されて報奨付供述を行ったりすれば、50万レアルの賄賂は、JBSが政府機関の経済防衛審議会(Cade)内で抱えていた諸問題解決のために指名された同氏が、テメル大統領の元側近という立場を利用して便宜を図った見返りとの容疑が確認されたりする可能性があり、大統領府が神経を尖らせている。