パライバ州(PB)とペルナンブコ州(PE)の少年院で、3日と5日の未明に暴動が発生し、死者や脱走者も出たと5日付現地紙・サイトが報じた。
PBのラゴア・セッカにあるラル・ド・ガロット・パドレ・オイタヴォ・サントス教育センターでの暴動は3日未明に発生し、9人が殺され、11人(エスタード紙より、5日付アジェンシア・ブラジルによると17人)が脱走した。
同センターで殺害された9人の内、2人は鉄棒で殴り殺された上、遺体を焼かれた。また、残り7人は房の中に閉じ込められた後にマットレスなどに火をつけられ、窒息と火傷が原因で死んだという。9人は皆、15~17歳だった。
また、病院に運ばれた負傷者が2人おり、1人は胸にたまった血を抜く手術を受けた。もう1人は手当てを受けた後、センターに戻った。
同センターには18~21歳の成人もおり、その内の1人が別の収監者が自分の家族の家に盗みに入ったと言い出した事をきっかけに、成人4人が暴動や殺人を起こした後に脱走する計画を立てて、年下の収監者に殺すよう命じたという。
4人の内の3人は、脱走直前に捕まり、同センターから10キロ先の刑務所に転送された。また、脱走者1人は既に身柄を再拘束されたが、殺人行為にも加担したと見られる収監者4人を含む10人(または16人)はまだ逃走中だ。
このセンターは未成年犯罪者の更生(再教育)施設で収容能力は44人だが、一時は18歳以上の収監者が220人いた時期もあるほど、超過密状態だったという。
PEでの暴動は5日午前1時頃に、アブレウ・エ・リーマ市の社会教育対応基金(Funase)の施設で起きた。暴動は午前5時半頃に到着した軍警の機動隊によって鎮静化したが、収監者2人が死亡し、34人が脱走した。脱走者達は、監視塔の一つに比較的近い塀に穴を開けて逃げたという。死者2人の遺体は既に法医学研究所に送られており、同州政府は遺族への全面支援を申し出ている。
この施設の収容人数は98人だが、今回の暴動直前には174人を収容していた。同施設では4月24日にも暴動が生じて6人が負傷。3月19日には死者も1人出る混乱が起きており、1月は12人が脱走していた。