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《ブラジル》赤ん坊がほしくて妊婦殺害=34年超す実刑判決が下る

 ミナス・ジェライス州で6日、赤ん坊が欲しくて妊婦を殺害し、胎児を盗んだ女性に対する陪審員裁判が結審となり、34年1カ月23日の実刑判決が言い渡された。
 事件が起きたのは2015年6月26日。同州ポンテ・ノヴァ市に住んでいたジウマリア・シウヴァ・パトロシニオ被告が、妊娠9カ月だったパトリシア・シャヴィエル・ダ・シウヴァさん(21)を殺害し、腹を切って胎児を盗んだ。
 パトリシアさんの遺体は手足を縛られ、誰も使わなくなっていた家のそばに置かれた貯水槽の下に隠されていた。失踪から4日後に発見された遺体の腹は切り裂かれ、胎児は姿を消していた。
 ジウマリア被告は同年7月1日に逮捕され、犯行を認めた。警察によると、同被告は夫との関係を保つために妊娠を装い、パトリシアさん殺害を計画したという。
 同被告はパトリシアさんを殺害後、腹を切り、胎児を取り出すと、自宅で出産したかに見せかけて救急車を呼んだ。消防士達は同被告と赤ん坊を病院に運んだが、病院が不審に思って警察に通報したため、捜査に乗り出した警察が、同被告が現場近くでパトリシアさんと一緒にいたとの目撃証言などを得、同被告を逮捕した。
 陪審員裁判では、身勝手な理由による殺人の罪と共に、遺体を傷付けた上で、自分で自分の身をかばう事が出来ない胎児を取り出し、他者の命を危険にさらした罪などが問われた。
 遺族側の弁護士は判決は予想された範囲内としており、遺族達も判決に満足しているという。
 現在は2歳になる胎児は祖父母に引き取られ、元気に成長しているという。(7日付G1サイトより)