パラナ州都クリチーバ市で20日、市職員らが市議会に乱入し、警備の警察との衝突が発生。4人が負傷し、1人が逮捕されたと20日付現地サイトが報じた。
クリチーバ市長は市議会に、12の提案からなる「パコタッソ」と呼ばれる財政再建法案集を提出していた。大幅な支出削減を含むこの法案集が通ると、3万人の現役職員だけでなく、元職員1万6千人の年金にも影響が出るとして、職員たちは12日からストライキを行っていた。
20日は、パコタッソの中から4法案の採決が予定されていた。
採決阻止を目論むデモ隊により、市議会の扉のガラスは割られ、警察はデモ隊を警棒で殴打したり、催涙スプレーを使ったりした。市職員のジョアン・カルロス・フィッラさんが殴られて頭から出血している映像は、インターネットで広く拡散された。
市議会は20日の朝9時開始の予定だったが、9時35分には中断された。セルジーニョ・ド・ポスト議長(民主社会党・PSDB)は昼前、予定通り20日に法案採決を行えるかは不明とした上で、市議たちと会合を開き、今後の対応を協議するとした。
4法案の採決は、当初13日に予定されていたが、それに反対する市の職員が、市会議員の議事堂入場を阻んだため、20日に延期されていた。
他の法案に先駆けて優先採決される予定だった4法案には、同市独自の税制責任法の制定、市が抱える債務の再交渉、市職員の年金制度改革などが含まれている。