サンパウロ市のジョアン・ドリア市長は21日、同市の公社「SPネゴシオ」の評議員会議長に、ルーラ政権で商工開発相をつとめたルイス・フェルナンド・フルラン氏を指名した。22日付現地紙が報じている。
フルラン氏はかねてから実業界の大物と目されており、1993年からは食品大手のサジア社(現BRF傘下)の経営審議会議長をつとめていた。そうした実績から、2003~07年にはルーラ政権で商工開発相をつとめた。
ただ、かねてからルーラ氏や労働者党(PT)に対して批判的な発言を繰り返してきたドリア市長が、元ルーラ政権の閣僚経験者を抜擢したことを意外だと感じる向きも多いようだ。
だがフルラン氏は、ドリア市長とは古い付き合いで、2015年からはドリア氏が2003年に設立した講演企業「LIDO」の代表取締役もつとめていた。
フルラン氏はサジアの経営審議会議長をつとめたのみならず、現在もテレフォニカ・ブラジル、テレフォニカ、BRFなどの経営審議会委員などを掛け持ちしている。今回の起用では、その豊富なビジネス経験をSPネゴシオで生かし、市の投資計画を発展させる役割が期待されている。