リオ都市圏ではトラックの積み荷強盗が頻発しており、5月15日からは国家治安部隊(FN)も警備増援体制に入ったが、状況は改善されず、むしろ増加と、23日付現地サイトが報じた。
リオ州政府機関の公共保安研究所(ISP)の調査によると、同州でのトラック積み荷強盗は、2000年の3390件が、16年は9870件へとほぼ3倍に増えた。今年は、これまでのところ、1日平均で24件発生し、年間1万2千件を超えるペースだ。
警備強化のためにFN300人が5月よりリオ入りしたが、運転手たちの労組、Fetranscargaによると、4月は849件だった積み荷強盗の件数は、5月は1031件にと、21%の増加を記録した。
トラック運転手たちは「この仕事は危険と隣り合わせ。身の安全は全く保証されていない」と嘆き、Fetranscarga会長のエドゥアルド・レブッジ氏も、「FNは来たけれど状況は改善してない」と語る。
FNはリオ市内の幹線道路や同市内を通る国道周辺の計20カ所に散らばって警備しているが、警備地点に留まり、巡回もしない上、朝6時から夕方6時までしか警備を行わないという。
「交通量の少ない夜10時か11時頃、幹線道路を走ってもFNはいない。強盗はそこを狙って現れる。車を停めさせて荷物を全て持っていく。荷物がないときは運転手の私物まで出させる」とトラック運転手は語る。
リオ市のスーパーマーケット協会によると、積み荷強盗のせいで、保険その他の経費が高騰し、販売価格が2割も上がった品物もあるという。
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