ブラジル沖縄県人会の協和婦人会(具志堅シゲコ会長)25日午後、「第1回婦人親睦デー」を記念し『沖縄婦人合同芸能祭』をサンパウロ市の同県人会館で開催した。サンパウロ州各地から集まった各支部の婦人会員約250人を合わせ、約700人の来場となった。来場者らは婦人の「十八番」の芸能発表のほか、婦人らお手製の料理を楽しんだ。
開会式には沖縄の着物「紅型」に身を包んだ各支部婦人会会長のほか、協和婦人会の具志堅会長(同芸能祭実行委員長)、沖縄県人会の島袋栄喜会長らが舞台に並んだ。挨拶に立った具志堅会長は開催と来場に感謝を述べ、「これからも婦人会同士で連携しあい、婦人パワーを出したい」と語った。島袋会長は沖縄語で挨拶し、「自転車で言えば県人会が前輪で、婦人会は後輪。前輪を押してくれるのが後輪の存在。これからも婦人会に元気に活動して欲しい」と期待した。
サントアンドレ婦人会による「四つ竹」の発表では、8人の婦人が紅型内掛けと花笠を身に付け登場。両手に持った四つ竹を音楽に合わせ鳴らし、悠々とした舞踊で来場者を惹き込んだ。
浜に野宿する旅行者の郷愁を表現した「浜千鳥」では、ゆったりとした曲調に響く三線の音に合わせるように斉藤悟主宰が舞いを披露し、会場を釘付けにした。
ほかにも、野村流音楽保存会、琉球国祭り太鼓、琉球民謡保存会青年部なども発表し会場を盛り上げた。
「第5回世界のウチナーンチュ大会のときに沖縄に行き、購入した」という着物を着たビラ・カロン支部のカナシロ・ケイコさん(66、那覇市小禄)は「婦人親睦デー」について「ムイト・ボン!」と微笑んだ。「こういったイベントが開催されることで、婦人会各支部も活気付く」とイベントの意義について語った。
会場を忙しく歩き回り、準備、発表を指揮していた具志堅実行委員長は「こんなに沖縄につながりを持つ人が集まって嬉しい。『いちゃりばちょーでー』(一度会ったら皆兄弟)の心で婦人会を一つにし、これからも県人会のために頑張りたい」と意欲を示した。
最後は琉球民謡保存青年会の知念ゆうじさんの三線でカチャーシーが演奏され、会場一体となって踊った。
会場後方で立ち見していた眞榮平カオリさん(23、二世)、アユミさん(14)姉妹は県人会のイベントに初参加で、来月から琉球国祭り太鼓のメンバーとして活動を始める。母が沖縄県系の二世で父が同県出身であることを触れ、「両親の文化を知るために来た」と来場の理由を語った。「私達には沖縄、日本、ブラジルの文化を知る機会がある。今回のイベントも様々な芸能をみられてとても良かった」と感想を述べた。