エンリケ・メイレレス財相は、28日にサンパウロ市で行われた投資家らのイベントに参加し、「必要ならば増税も行わなければいけない」と語り、税収減と、それによって生じる財政目標達成が危うい現状に警鐘を鳴らしたと、28、29日付現地紙・サイトが報じた。
同財相は、今年のGDP成長率として掲げてきた+0・5%からトーンダウンし、「0・5%には少し届かないかも知れないが、プラス成長は確かだ」と語った。
ブラジル中銀の週刊経済予測、フォーカスでは、今年のGDP成長率は+0・4%から+0・39%へ、18年の予測も、+2・2%から+2・1%へと下方修正された。
テメル大統領が標的となったJBSショックや選挙高裁、ロドリゴ・ジャノー連邦検察庁長官による告発など、政治の大混乱にも関わらず、同財相はインフレ率の下降や正規雇用の回復を挙げ、「経済は力強く回復している」と語った。
危機の際、内閣を離れる気は起きなかったかと問われると、「経済スタッフは自由に職務が出来ているし、結果も出している」と、否定した。
なお、国家通貨審議会(CMN)は29日、2019年の目標インフレ率を年間4・25%に、2020年の目標インフレ率を年間4%にすることを発表した。
目標インフレ率の改正は15年ぶりのことで、これまで目標値±2%ポイントと定められてきた許容範囲も、±1・5%ポイントに狭められる。