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《サンパウロ市》バス3台が焼き討ちに=軍警による青年射殺を受け

 サンパウロ市西部のファヴェーラで2日夜、21歳の青年男性が軍警に射殺されたことに対する抗議として、バス3台と車1台が焼き討ちされる事件が起きた。4日付現地紙が報じている。
 事の発端は2日の午後8時頃、西部ブタンタンのレーダーで盗難車が探知されたことだ。警察は停車を命じたが、無視して逃走したため、軍警が追走した。
 警察によると、盗難車には4人が乗っており、リオ・ペケーノのファヴェーラ「サペー」まで逃げた。警官らはサペーに入ってから、盗難車からの銃撃を受けたとし、抗戦したという。
 4人の内3人は降車後に逃げおおせたが、警察はエリゼウ・ダス・ドーレス・ヴィエイラ容疑者(21)は銃を発射しながら降車したと供述。同容疑者は背中に被弾し、病院で死亡した。
 だが、サペーの住民たちはエリゼウ容疑者が身柄を警察に預け、武器も持っていなかったのに撃ち殺されたと激怒して、盗難車に放火。警察が催涙ガス弾などで住民を蹴散らしたため、近くのラポーゾ・タヴァレス高速道で、3台のバスを焼き討ちにする抗議活動が行われた。
 警察によると、バス内の料金は盗まれ、近隣の商店の扉が壊されたり、バス停のガラスが破壊されたりする事態も生じたという。こうした混乱は3日夜も続いたという。