リカルド・バロス保健相は3日、リオデジャネイロ州全体が恒常的に黄熱病予防ワクチン接種推奨地域になったと発表したと3、4日付現地紙・サイトが報じた。
これにより、リオ州内にある92の自治体の全てで、住民に予防ワクチンの接種が義務付けられる。ワクチン接種はリオ州に旅行する人にも義務付けられる。
この措置は、同州内での猿の黄熱病感染が増えていることが判明してとられた。今年に入って、リオ州では23人が黄熱病に罹患し、内8人が死亡した。ブラジル全体で見れば797人の罹患が確認され、死者数は275人だ。
保健省によると、リオ州は今年に入って690万人分の黄熱病予防ワクチンを受け取っており、7月にも150万人分のワクチンを受け取る。さらに年内は毎月50万人分が届けられる。
バロス保健相は「現在の課題は、リオ州全ての住民にワクチンをいきわたらせることだ」と語った。同保健相は、「今の内に防がなくては新たな問題が発生してしまう。我々は黄熱病のさらなる感染を防ぐ決意だ」と合わせて語った。
現時点では、全州規模で住民、または旅行者に黄熱病ワクチン接種が義務付けられているのは、北部7州、中西部5州(ブラジリア連邦直轄区を含む)、ミナス、リオ州の14州だ。サンパウロ州では内陸部の一部しかワクチン接種は義務付けられていない。
「当面の目標は、年内にリオ州の住民のワクチン接種率を9割に高めること」と同相は結んだ。
また、その発表より前に、バロス保健相は、リオ市への1億2千万レアル規模の保健関連予算供出の会見にも出席した。この予算は予防医療普及のための基礎医療チーム600組余りの導入や、3600人の地域医療関係職員採用に使われる。
同大臣は「私は保健医療システムのIT化を進めたい。全国民の電子カルテを作って、診療や検査の順番や予約待ちの列の状態が容易に確認できるようにし、医療手順や制度の評価までをスマートフォンを使って行えるようにする。このIT化で統一医療保健システム(SUS)は200億レアルの支出削減になるはずだ」と語った。
リオ州のルイス・アントニオ・デ・ソウザ・テイシェイラ保健局長によると、同局がワクチン普及作戦決行日と定めた7月8日からは、州内全ての公的医療機関で黄熱病予防ワクチンが接種できるようになる。
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