連邦警察と連邦検察庁が3日と5日にポント・フィナル作戦(PF)を敢行したと3~5日付現地紙・サイトが報じた。
PFはリオデジャネイロ州でのラヴァ・ジャット作戦の一環で、バス料金改定や免税措置などで便宜を受けた同州のバス会社やその組合とセルジオ・カブラル元知事らとの間の贈収賄疑惑の捜査を行っている。
PF第1弾は2日夜と3日朝に実行され、片道チケットだけ持ってポルトガル逃亡を図った「バス王」ことジャコビ・バラッタ・フィリョ容疑者がガレオン空港で捕まったのを皮切りに、同州乗客輸送会社連盟会長のレリス・テイシェイラ容疑者や同州陸運局元局長のロジェリオ・オノフレ容疑者ら、計11人が逮捕された。また、輸送会社連盟経営審議会議長でポルトガルにいるジョゼ・カルロス・ラヴォウラ容疑者は、国際警察の逃亡者リストに掲載された。
PF第2弾では新たに3件の家宅捜索令状が出た他、強制連行して事情聴取を行うための令状も1件出た。第1、2弾を合わせた家宅捜索令状は約30件出ている。
連警によると、バス会社や連盟は1990年からの26年間、贈収賄を継続している。今回の捜査の対象となったのは2010~16年に動いた5億レアルで、カブラル元知事はこの間に1億2280万レアル、ラヴォウラ容疑者は4千万レアルを受け取ったという。
PFは、賄賂の支払いや金の管理などを行っていたホヤ社元従業員のエジマル・モレイラ・ダンタス容疑者と、闇両替商のアウヴァロ・ジョゼ・ノヴィス容疑者の報奨付供述を基に進められた。
ダンタス容疑者が提出した書類によると、連盟所属のバス会社は昨年1月だけで650万レアルを集めた。その内の120万レアル近くは運営経費で、警備員や従業員の給与その他の支払いに当てられたが、520万レアルは犯罪組織の口座に振り込まれたという。
なお、リオ市警は別の捜査で4日に各バス会社に赴き、バスの管理状態を調査したが、営業許可の更新不履行、車体整備の不備など、多くの問題がある事が判明。リオ市のバス会社には昨年も、料金や運行状態などに関する苦情が3万件以上寄せられている。
タグ:ラヴァ・ジャット リオ ポルトガル リオ・デ・ジャネイロ 連邦警察