「ウドンと福神漬けを楽しみに来たのよ。ここのが一番美味しいから」。サンパウロ市が今年一番の冷え込みに襲われた2日、角田大原アパレシーダ・セツコさん(73、二世)は夫と共にそう微笑んだ。聖母婦人会伝統のバザーはサンゴンサロ教会で行われ、約1千人がつめかけた。
畑中アリッセ会長(79、二世)は「福神漬けの仕込みは5月から。550キロの野菜を5時間煮込んで半分にするの」と手間をかけて作っている。飛ぶように売れた巻き寿司や炊き込みご飯も、前日から100人が総出で仕込んだもの。
当日は青年部の若者も総動員して150人が裏方として奔走した。「みんなが手伝ってくれるから、今年もできるんです」と畑中会長。
同婦人会の会員、谷口真理さん(65、二世)も「今朝7時にきて手伝っています。美味しく出来ていますから、皆さん食べて下さい」と呼びかけた。
来場者の中島佐和子さん(74、二世)は「10回ぐらい来ています。今日みたいに寒い日はウドンが最高!」と夫と顔を見合わせて笑った。