下院憲政委員会(CCJ)でのテメル大統領への収賄容疑での告発受け入れ阻止のため、連立与党の主要4党が全力を挙げて対策を練っている。12日付フォーリャ紙が報じている。
テメル大統領は11日、自身への告発に関する下院での判断がどういう結果でも、「それに従う」との見解を述べた。
だが、テメル大統領の民主運動党(PMDB)や進歩党(PP)、共和党(PR)、社会民主党(PSD)の4党代表は12日に会議を開き、大統領の告発受け入れ阻止に躍起となっている。4党の下議は185人で、全員が大統領告発を拒否すれば、下議全体の3分の1(172人)を上回り、告発は成立しない。
それに加え、これら4党は、同じ連立与党のブラジル共和党(PRB)とブラジル労働党(PTB)にも告発阻止を求めている。この勢力が加われば、さらに40票獲得が見込める。
また、下院全体の投票に入る前に行われるCCJで、報告官のセルジオ・スヴェイテル下議(PMDB)が下した「告発を受け入れる」とのパレセール(見解)を無効にする対策にも与党側は動いている。
CCJの投票で、66人中34人が反対すれば報告官を選びなおす。なお、CCJには11日、下議8人の名前で別の見解書も提出されている。議会は18日から休会となるが、大統領は休会前に本会議での審議を終えることを望んでいる、
CCJには野党議員が17人おり、あと17人が告発受け入れに賛成すればスヴェイテル氏のパレセールは承認される。与党離脱が囁かれている民主社会党(PSDB)は、7人の委員の内6人が受け入れに賛成する意向を表明している。
与党側は既に、PRの6人中5人を筆頭に、CCJ委員20人を大統領支持派に切り替えるなどの策を講じている。
12日朝は、PMDB党首のロメロ・ジュカー上議が、同党下議がテメル大統領の告発を認める投票を行ったら罰則を適用すると発表した。前述の会議の政党も同様の対策を採りそうだ。
下院CCJでは12日から、委員、補欠、下議希望者、政党リーダーの総勢172人が、総計40時間にも及ぶ見解発表をはじめている。
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