12日に上院憲政委員会(CCJ)で行われたサバチーナ(口頭試問)と本会議での審議の結果、テメル大統領が指名したラケル・ドッジ氏が正式に次期検察庁長官に承認され、史上初の女性長官が誕生することとなった。13日付現地紙が報じている。
CCJでの口頭試問は7時間20分に及んだ。ラケル氏はそこで、81人の上議中、24人が対象となっているラヴァ・ジャット作戦を擁護し、必要ならば捜査員を増やすことも含め、同捜査を強化して進めていきたいとした。また、捜査対象者に対する盗聴(録音)を認めると共に、議員などへの要職者への法的特権(フォロ・プリヴィレジアード)廃止に賛同する立場を示した。
しかし、裁判官や検察官もミスを犯しうると認め、「行き過ぎは全ての機関で起こり得る。そういう意味で、職権乱用法の承認は必要だ」と述べた。また、承認前の報奨付供述の内容の事前漏洩に関しても、漏洩した人物を厳しく取り締まるなどの対策を行いたいとした上で、「多く貢献した人は多くの報奨を得るのが原則だが、何事にも限度がある」とした。
その結果、サバチーナ後の本会議では、74対1という圧倒的に好意的な評価でラケル氏を次期検察庁長官に承認した。
ラケル氏は検察庁内で行われた次期長官投票では第2位だった。だが、自身への告発問題以後、ロドリゴ・ジャノー現長官との仲が悪化しているテメル大統領が、ジャノー氏の推薦する1位のニコラオ・ジーノ氏ではなく、連邦政府との関係も良好なラケル氏を選んだ。ラケル氏は試問前、既に、CCJ報告官から問題のない人物と好意的な評価を受けていた。
テメル大統領も上院での投票結果を了承しており、9月17日で任期が切れるジャノー長官の後任の次期長官がラケル氏となることが決まった。