ブラジル静岡県人会(原長門会長)が8月27日午前11時から、創立60周年記念式典をサンパウロ市リベルダーデ区の同会館(Rua Vergueiro, 193, Liberdade)で開催する。母県からは川勝平太県知事、杉山盛雄県議会議長ら6人が出席予定。
会場には静岡新聞社が撮影した富士山写真30枚ほどが、提携紙であるニッケイ新聞からパネルとして提供され、故郷の雰囲気を盛り上げる。
当日は77歳、88歳、99歳の敬老者、10年以上県人会活動に貢献した会員が、県庁から表彰される。式典後は昼食に移り、本場サンバチームの演奏やリズム体操などが披露される。
案内に来社した原会長と川崎エレナ副会長は「静岡県人の皆さん、この機会にぜひ集まり、60周年を共に祝いましょう」と呼びかけた。
式典に関する問い合わせは同県人会(電話=11・3209・0685/11・3209・6083、メール=shizuokakenjin@hotmail.com)まで。
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平野運平の人生を唄った浪曲「平野運平一代記」のレコードを、静岡県人会が探している。同県出身の平野運平は、日本人植民地建設を思い立ち、同志と共に原始林開拓を始めた。入植3カ月で70人余りがマラリアで亡くなった。そんな悲劇を乗り越えて植民者に尽くし、34歳の若さで永眠した移民史上のヒーローだ。その生涯を謡ったレコードは62年に当地で作られた。口演は菅原虎之助氏、曲師は堀田春三氏。同県人会は60周年式典で来伯する県知事らに寄贈したいという。心当たりの方は同県人会までご連絡を。
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静岡県人会は、式典パンフレットの表紙に富士山の写真を使用して試作したところ、「それは山梨側から見た富士山かも」との指摘を受け、確実に静岡側の写真を使って作り直すことに。担当した川崎副会長(二世)は、「どちらから見た富士か、地元民には分かる。印刷する前に気付けてよかった」と胸をなでおろした。見る場所によって表情を変えるのが霊峰富士の魅力だが、普段それを見慣れない二世役員らにとってはヒヤヒヤもの?