ブラジル国家電力庁が7月28日、8月の電気代は赤旗1で、100kW/時で3レアルの増額とする事を決定したと、7月29日付現地紙が報じた。
電気代に、消費電力あたりの追加徴収を行うか否かは、全国各地の水力発電所のダム貯水量に応じて増減する、火力発電による生産コストを考慮して、毎月、同庁が決定する。
追加徴収なしは「緑旗」、100kW/時で2レアルの増額は「黄旗」、100kW/時で3レアルの増額は「赤旗1」、100kW/時で3・5レアルの増額は「赤旗2」となる。
一般に水力発電所の発電コストは低く、火力発電所は高い。水不足で水力発電所の発電量が下がると、火力発電所を稼動させて、全体の発電量を保たねばならない。
火力発電所の稼動が決まり、全体の発電コストが高まったため、Aneelは8月を赤旗1とすることとした。
「値上げによって、消費者にも電力の効率的な利用を促し、浪費が抑えられる」とAneel側は語っている。
6月は緑旗、7月は黄旗、そして8月は赤旗1と、電力コストは上がり続けている。最近のブラジル全体の雨不足により、専門家は既に、8月の赤旗1を予想していた。
エネルギー関連コンサルタント会社チモス・エネルジアによると、ブラジル南東部中心に、水力発電所ダムへの降水が予測を大きく下回ったという。同社は、9月も赤旗1だが、10月には黄旗に戻るだろうと予測している。