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日伯文化連盟=ピニェイロス文化センター開所=新たな日本文化の殿堂に=講堂や料理など各種10教室

文化センター前で開所式をする様子(提供=アリアンサ)

文化センター前で開所式をする様子(提供=アリアンサ)

 ピニェイロス区に新たな日本文化の殿堂が誕生――2014年から進められていた日伯文化連盟(アリアンサ、大城幸雄理事長)の「ピニェイロス文化センター」が29日、ついに開所した。同文化センターで開所式が行われ、約250人が駆けつけた。約750平米の敷地内に収容人数100人のピアノ付きの講堂、料理講習室のほか、大小10室の教室が設置された。

 式典には大城理事長はじめアリアンサ役員ほか、関口ひとみ首席領事、野村アウレリオ市議、宮坂国人財団の西尾ロベルト義弘理事長、文協の呉屋春美会長らが出席。晴天の下、各出席者の挨拶が行われた。
 大城理事長は建設に貢献したアリアンサの役員、日語教師、建設担当理事の中野ロザーナさん、仁井山進さんらに感謝を述べた。また、文化センター建設計画に関する宮坂国人財団と在聖日本国総領事館の資金援助に感謝の意を示した。
 「日本政府と総領事館には資金援助だけでなく、激励の言葉を頂いた。我々のプロジェクトを信じてくれた人たちの期待に応えるためにも、前に進み続けたい」と語った。総領事館は草の根無償資金協力を通じ、約6万7千ドルの資金援助をした。同資金はパソコンや音響機器などの機材整備に充てられた。

センター内部の吹き抜け

センター内部の吹き抜け

 来賓らの挨拶後、テープカット、3枚の記念プレートの除幕が行われた。中野理事(三世、53)は来場者が施設内を見学する様子を眺めながら、「これで一区切り、これからアリアンサの新しい歴史が始まる。日本料理講習に必要な機材などを、小池信シェフと話し合い用意したい」と今後について語った。

 仁井山進さん(三世、67)は「多くの機関や人から援助を得て、完成させることができた」と感謝を述べた。
 アリアンサで切り紙を教える上江津ナオミさん(50、二世)、折り布教師の加藤タイスさん(39、三世)、和紙絵教師の大久保ルイザさん(73、二世)、漫画教師のファビオ・シンさん(36)は、口々に文化芸術コース用の設備について「素晴らしい」と褒め、大きく頷きあった。
 シンさんは図書館内の「マンガテッカ(漫画蔵書)も充実していて嬉しい」と笑顔を見せ、大久保さんは「作品の展示会ができる場所もあり、授業に力が入る」とこれからの活動に意欲を見せた。

 

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 ピニェイロスの日本文化センターで日本料理を教える小池信シェフ(59、東京都)は、来月からさっそく講習会を開始する予定だ。「アリアンサでの日本食講習は一般の人に日本食を知ってもらう良い機会。これから機材を揃え、プログラムを整えたい。料理初心者からレストランの料理人まで、幅広い人の日本料理の入り口となるような授業にしたい」と語った。一般消費者が本物の和食を知ることで、業界全体の評価基準が上がり、ひいては当地の和食料理人のレベル向上につながると期待している。「和食親善大使」から直に教わる機会はあまりない。ブラジル人よりも、日系人こそがまっさきに学ぶべき?