2日に行われた、自らへの収賄容疑の告発の受理を問う下院本会議の採決で、告発受理を阻止したテメル大統領が、今月末までに、新たなインフラ設備の経営権民間委託計画リストを発表しようとしていると3日付現地紙が報じた。
現地紙は、連邦検察庁が大統領に対する新たな告発の準備をしていると噂される中、それまでに、国庫を潤す政策を出し、求心力を少しでも高めることを政府は目論んでいると分析している。
委託リストには港湾、空港など18の施設が含まれている。その中には国道153号線のゴイアス州~トカンチンス州間や、第3弾プレ・サル油田開発計画と、ジャグアラー発電所を含む四つの発電所の他に、サンパウロ州カンピーナス市のヴィラコッポス空港、マット・グロッソ州都クイアバ市のマレシャル・ロンドン空港、リオ州リオ市のサントス・ドゥモン空港の経営権委託も含まれている。
多くの委託計画の実現は来年以降となるが、今月末には、委託リスト承認のための官民投資計画(PPI)役員会が開かれる。
プレ・サル油田に関して、政府は少なくとも44億レアル以上の収益が上がると見ており、発電所に関しても保証金として最低110億5千万レアル以上が国庫に入ると見越している。油田の入札は10月27日に、発電所の入札は9月22日に設定されている。
クイアバ市の空港の入札は、マット・グロッソ州の他の4空港とのパックで行われる。政府はこの入札で20億レアル以上の設備投資を見込んでいる。
リオのサントス・ドゥモン空港も、抱き合わせ入札とするか否かを検討中だ。ブラジル北東部の諸州の空港についても、抱き合わせ入札となる可能性が高い。
他方、マウリシオ・キンテッラ運輸港湾民間航空相が先週示唆した、サンパウロ市コンゴーニャス空港の経営権入札は、今回のリストからは外れそうだ。
財政目標達成のため、支出削減と収入増に繋がる手段は何でもとる姿勢の政府だが、昨年は470億レアルもの特別収入をもたらしたレパトリアソン法の第2弾(7月31日締め切り)の収入は、それを大きく下回る17億レアルにしかならない事が分かり、関係者を落胆させている。
空港、発電所、油田などの経営権委託や公社販売は、落札企業に設備開発やメインテナンスを義務付けられる上、保証金などが直接国庫に入る。リオ市のサントス・ドゥモン空港の委託では、最低で20億レアルの保証金収入が見込まれている。
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