ブラジル地理統計院(IBGE)は9日、7月の広範囲消費者物価指数(政府が公式に利用するインフレ率の指数・IPCA)は、先月比+0・24%だったと発表した。
昨年8月から今年7月までの直近12カ月間の累積インフレ率は+2・71%で、これは1999年2月に記録した、+2・24%以来の低い数値で、政府目標の年間インフレ率+4・5%よりも低い。なお、今年に入ってからのの累積インフレ率は1.43%だ。
今年の7月のインフレ率を押し上げる主要因となったのは、住居関連費(+1・64%)と、交通費(+0・34%)だ。
しかし、食費・飲料費は3カ月連続のデフレとなる、マイナス0・47%を記録した。「食費・飲料費」は、一般家計全体の25%を占めている。
IBGEによれば、水不足で水力発電による発電量が減り、火力発電所を多く稼動させなくてはならなくなった事で、7月1日より、100キロワット時あたり2レアルの追加料金徴収となったため、住居関連費の中の電気代が6%上昇したという。
さらに医療保険費(+1・06%)もガソリン代(+1・06%)も上昇し、それぞれ、全体のインフレ率を0・04%押し上げた。
7月21日にからガソリンやディーゼル油、エタノールにかかる社会統合基金(PIS)や社会保険融資納付金(Cofins)が増額されたことも、燃料費の0・92%上昇に繋がった。
インフレ率を各州の州都別に見ると、マット・グロッソ・ド・スール州カンポ・グランデ(マイナス0・24%)、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ(マイナス0・12%)、リオ州リオ(マイナス0・03%)ではデフレが発生した。
州都別のインフレ率が最も高かったのは、パラナ州クリチーバ(+0・49%)で、サンパウロ州サンパウロとゴイアス州ゴイアニアは+0・38%で並んでいる。
IGBEは、8月は多くの品目で価格引き上げの調整が行われるため、インフレ率は高めに出るだろうとしている。
例えば、電気代は7月に100キロワット時あたり2レアルの追加料金徴収が発生したが、さらに水不足が進行し、追加料金は3レアルになる。他にも家庭用ガスボンベの値段は全国的に6・9%上昇する。(9日付G1サイト、アジェンシア・ブラジルより)
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