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《ブラジル》リベルダーデ美化大作戦!=4年間でピカピカの観光地に=ボランティア430人汗を流す

箒を手に気合いを入れた関係者

箒を手に気合いを入れた関係者

 「市民の皆さんが主役。力を合わせて私たちの街をピカピカにしよう」―。サンパウロ市のジョアン・ドリア市長の新事業『バイロ・リンド(Bairro Lindo、きれいな街))を受け、430余人のボランティアが5日、リベルダーデ広場に集結し、東洋街美化大作戦が開始された。

 ドリア市政が最初から重点政策として実施する「シダーデ・リンダ」街路美化事業の延長として5月2日に打ち出されたもの。32区役所が美化に必要とする用具類を準備するが、市民がボランティアとして参加し、自らの手で居住地区をより清潔で快適にすることを目的とした取組みだ。
 6月26日に文協で開催されたセー区役所担当者との商業、社会、宗教等諸団体との会合での提案をもとに、美化の対象項目を決定。第1回目の今回は清掃、信号機や電信柱等に張付られたシールはがし、車道外側線の塗装が行われた。
 文協、ACAL、崇教真光、ラジオ体操連盟、健康体操などの日系団体を中心としたボランティアは午前7時半集合。池崎博文ACAL会長や呉屋春美文協会長も鉢巻で気合いを入れ、厳しい寒さのなかラジオ体操で体を暖め、箒を握った。
 エドアルド・オジロアッキ区長は「市民が変わらなければ街は綺麗にならない。でも東洋街には、社会における市民の役割を知っている人が沢山いる。だから、これだけの人が集ってくれた」と称えた。「街を綺麗にすることに価値を感じていない人に運動を広げていこう。東洋街はサンパウロ市の中で模範となるはず」と熱弁を振るうと、ボランティアからは拍手喝采が起こった。
 区役所から配布されたTシャツに身を包み、正午まで汗を流し清掃活動に励んだ。リベルダーデ大通りからコンセリェイロ・フルタード街までの区間が各団体に振分けられて実施された。

清掃に汗を流す婦人ら

清掃に汗を流す婦人ら

 参加したラジオ体操の婦人らは「皆で清掃するのは気持ちがいい。心も清らかになるよう」と額の汗をぬぐった。健康体操の川添敏江会長は「ブラジル人は家のなかは綺麗にするけど、外には何でも捨ててしまうんだから」と苦笑いを浮かべ、他の婦人らも「やっぱり教育から変えていかないとね」と口々に語った。
 ニッパク紙の取材に対し、池崎会長も「場当たり的なやり方ではダメ」と釘を刺した。過去に同様の事業が挫折に終わった経緯に触れて「まずは住民や商人、通行人などの教育が重要」と問題提起した。今回の参加者は日系団体が大半で、中国・韓国系の姿は殆んど見られなかった。
 次段階では鈴蘭灯の照明取替や清掃、大阪橋の手摺りや柵、歩道や車道の修繕のほか、鳥居の塗装、樹木の枝刈り、広場や公園の修繕、苗木の植樹、落書きを消すことも順次行われる予定。

 

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 昨年、ガルボン・ブエノ通りの歩道が拡張され、土日祝日には歩行者天国として開放されるなど観光地整備が徐々に進む東洋街。今回はゴミ箱がプラスチック製から鉄製の新しいものに替えられた。今後も様々な改修が進む予定。今年度末には伯日青年会議所が主導して駐在員も巻き込んで大規模な清掃活動を行う東洋街活性化プロジェクトも計画されている。加えてACALによるリベルダーデ広場やリベルダーデとサンジョアキン両駅を改名する動きも。東洋街の汚れを一掃し、名実共に観光地としてピカピカにして、気持ちよく移民110周年を迎えたいところ。