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ベネズエラ=ルイーザ元検察員がブラジルへ=メルコスル検察会議に参加か

 ベネズエラのマドゥーロ政権の反対勢力の一人であるルイーザ・オルテガ元検察庁長官が、同国下院議員の夫と共にコロンビアに逃亡した後、ブラジルに向かっていると21、22日付ブラジル国内紙が報じている。
 ルイーザ検察員は、ベネズエラの最高裁が議会の立法権を奪うなどの暴挙に出た3月以降、同国政府と距離を置き始め、オデブレヒト絡みの汚職でのニコラス・マドゥーロ大統領告発も試みている。
 だが、同大統領が自分に有利な憲法を作成する制憲議会発足させた後、同議会によって検察庁長官の職を追われた。さらに夫で下院議員のヘルマン・フェレイラ氏に逮捕状が出たため、夫と共に国外に逃亡した。
 2人は18日にコロンビアの首都ボゴタに到着し、同国に身を隠していた。同国のフアン・マヌエル・サントス大統領はマドゥーロ大統領と同じ左派ながらも、「ルイーザ氏が望むなら、かくまうつもりだ」と21日に発言した。
 だが、ルイーザ氏たちは既にボゴタを抜け出てブラジルに向かったと22日に報じられた。目的は、現在、ブラジリアで開催中の南米共同市場(メルコスル)検察特別会議に参加するためだという。
 テメル大統領は会議前日の21日にパラグアイのオラシオ・カルテス大統領と首脳会談を開き、ベネズエラのメルコスル参加資格停止を再確認すると共に、「ベネズエラの制憲議会の存在を認めない」との共同声明を出している。