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《ブラジル》サトウキビ収穫量微減の予想=生産性が高まり問題ないと農務省

ブラジル中部マット・グロッソ州でのサトウキビ収穫の様子(Mayke Toscano/Gcom-MT)
ブラジル中部マット・グロッソ州でのサトウキビ収穫の様子(Mayke Toscano/Gcom-MT)

 ブラジルの2017年8月から18年7月にかけて(17/18農年)のサトウキビの予想収穫高は6億4634万トンで、16年8月から17年7月に記録した6億5718万トンと比べて1・7%減少すると、24日に国家配給公社(Conab)が発表した。
 収穫面積も、905万ヘクタールから、877万ヘクタールへと、3・1%の減少した。
 Conabによると、収量減少は、機械化が困難な地域での栽培を生産者が諦めた事が原因だ。
 ブラジル農務省の農業エネルギー部門総合コーディネーターのシジ・カウダス氏は、今回の微減は心配するには及ばないとしている。
 同氏は、もともと耕作が難しい土地での栽培をやめ、他の耕地での生産性を高め、土地利用のあり方を見直しているのだと説明している。また、政府は今年、30億レの予算を組んで、生産性を高めるための土地再生などを支援する意向だ。
 17/18農年の収量減は、1ヘクタールあたりの生産性向上のおかげで、収穫面積の減少を下回った。現在のヘクタールあたりの収量は76・62トンだが、次の収穫では73・73トンと見込まれている。
 「政府の予算はより生産性や品質の高い品種のサトウキビ栽培に向けられる」とシジ氏は言う。
 Conabはまた、ブラジル国内のサトウキビ生産地での機械化率を発表した。それによると、17/18農年のサトウキビ生産地の機械化率は90・2%と見られている。中西部から南部にかけての機械化率は95・6%に達するが、北部や北東部の機械化率は23・2%に過ぎない。理由は北部、北東部の耕作地は起伏に富んでいて、機械化が困難だからだ。
 収穫されたサトウキビの主な利用目的は砂糖の生産で、17/18農年は3939万トンが砂糖生産に回ると予想されている。これは3869万トンが砂糖生産に回った16/17農年と比較して1・8%多い。砂糖の生産に回す分を増やす事で、エタノール生産に回す分は、2781万トンから2612万トンにと6・1%減少する見込みだ。(24日付アジェンシア・ブラジルより)

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