ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル企業犯罪》J&Fの報奨付供述の内容が承認される=103億レアルの罰金を25年分割支払い

《ブラジル企業犯罪》J&Fの報奨付供述の内容が承認される=103億レアルの罰金を25年分割支払い

ジョエズレイ・バチスタ氏(Rovena Rosa/Agência Brasil)

ジョエズレイ・バチスタ氏(Rovena Rosa/Agência Brasil)

 ブラジリアの連邦検察が6月にJ&Fインヴェスチメントス(J&F)社と結んだ企業版報奨付供述(レニエンシア)の合意内容を、連邦検察庁の汚職撲滅審議会が24日に承認したと、同日付現地サイトが報じた。
 J&Fは、食肉大手JBS社の持ち株会社で、5月のJBSショックを引き起こした、ジョエズレイ、ウエズレイのバチスタ兄弟が社主を務めている。
 6月5日に結ばれていた合意内容によると、J&Fが支払う金額は、罰金、賠償金を合せて103億レアルで、その内80億レアルは、J&F所有会社の行った犯罪行為で損害を受けた公共機関に補償金として渡り、残りの23億レアルは社会奉仕活動の形で支払われる予定だ。
 支払いは25年の分割払いで、インフレ調整も行われるため、実質的に支払われる金額は200億レアル(7千億円相当)を超えると見られている。
 J&Fは、ミシェル・テメル大統領も含む政治家や公務員(公社職員を含む)への贈賄計画を、検察側に暴露した。検察はそれを基に、汚職疑惑で同大統領に対する告発を行おうとしたが、現職大統領への捜査開始の是非を問う、下院での投票の結果、捜査要請は棄却された。
 ロドリゴ・ジャノー連邦検察庁長官は9月17日で任期が切れるが、大統領に対する、司法妨害での再告発を諦めていないとされている。
 汚職撲滅審議会で同件の報告官をつとめたモニカ・ニシダ・ガルシア検察副長官は、J&Fは新しい情報を具体的証拠と共に提出しており、刑事的にも、民事的にも、企業経営の面や、選挙活動での違法行為の裏づけとなる証拠を固める助けになるとしている。