連邦大学への予算が、ここ3年で合計して約34億レアルも削られていたことがわかった。8月31日付現地紙が報じている。
教育省のデータと国土地理院(IBGE)のインフレ率を考慮に入れて作成した資料によると、2014年は107億2千万レアルあった連邦大学への予算が、17年には73億4千万レアルになり、33億8千万レアル下がったという。
投資予算だけ見ると、今年の予算は14億レアルで、37億レアルだった14年の半分以下だ。大学側による日常経費支出も、同じく70億2千万レアルから58億9千万レアルに16%ダウンしたという。
連邦大学への予算がインフレ率や学生の増加率にあわせて調整されたのは、14年が最後だという。同件について連邦政府は、「予算が目減りしているように見えるのは、前政権が選挙年だった14年に大幅に予算を増やしたのが原因だ。今年の予算は、過去2年間の実績を基に下した、より現実的なものだ」と釈明している。
連邦政府によると、16年の通常経費の予算は13億8千万レアルで、前年の13億8千万レアルを上回るなど、「年次の財政法の見直しで、政府支出は年々上がっている」という。今年も投資向けの予算は14億4千万レアル計上されているが、これまでに払い出されたのは2億8100万レアルのみだという。
サンパウロ州連邦大学のソラヤ・スマイリ教授は、「予算不測は15年にはじまったが、今年は最悪だ。契約金やアウトソーシングの金額その他は上がったのに、予算は一向に増えない。これでは質のよい教育が提供できなくなる」と、警鐘を鳴らしている。
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