【既報関連】J&Fグループ社主のジョエズレイ・バチスタ氏は7日、4日から5日にかけて公表された問題の録音について連邦検察庁に釈明しようとしたが、言い分は聞き入られず、ロドリゴ・ジャノー長官が最高裁にジョエズレイ氏らの報奨付供述(デラソン・プレミーダ)を無効とする請求を行った。8日付現地紙が報じている。
7日にブラジリアにある検察庁で再度の供述を行ったのは、ジョエズレイ氏と、その録音での会話相手で同社理事のリカルド・サウジ氏、同社役員で弁護士のフランシスコ・アシス・エ・シウヴァ氏の3人だった。
3人は、公表された録音の中で、ジョエズレイ氏とサウジ氏が、録音された3月17日の時点ではまだ検察庁に籍をおいていたマルセロ・ミレール氏がデラソンの作成を手伝い、さらにジャノー長官をはじめ、他の検察官とも話をつけてあるような話をしていることへの弁明を行った。
弁明の中でジョエズレイ氏は、「企業の汚職対策に詳しい人物を探していた際に、フランシスコ氏がミレール氏を紹介してきた」「司法取引のための諸交渉や、(3月7日の)テメル大統領との面会内容を録音したことについて、ミレール氏から知恵を授かった事実はない」と釈明した。
だが、自身の名さえ、疑惑を持たれるような形で浮上したジャノー長官がこの弁明を認めるはずもなく、最高裁のエジソン・ファキン判事に、司法取引の解約を求める請求を行った。司法取引では、ジョエズレイ氏ら全供述者の罪を不問に伏す(起訴しない)ことも約束されていた。
ファキン判事がこの請求を了承すれば、ジョエズレイ氏やサウジ氏らには逮捕の可能性まで出てくる。
問題の録音では、ミレール元検察官の件以外にも、カルメン・ルシア長官はじめ、最高裁の判事3人を見くびるような発言まで見られている。同僚のルイス・フクス判事は一足早く、「逮捕されるべき」との自身の見解を表明している。
また、ミレール元検察官も8日に検察庁で事情説明を行っている。