ラケル・ドッジ連邦検察庁長官が就任2日目の19日にラヴァ・ジャット作戦(LJ)担当者の新陣容を発表し、同日付官報にも掲載したが、特捜班(GT)の人員は8人に減り、継続するのは2人のみと20日付現地紙が報じた。
新たに発表された検察庁本部付GTは、大統領や閣僚、連邦議員といった、不逮捕特権などを持つ人物を対象とする捜査や事情聴取、公判出席などを担当する。
ドッジ長官は、8人の名前を発表すると共に、ジャノー長官時代のGT10人の内の5人を指名し、30日間の引継ぎ作業を行う事も明らかにした。新長官に近い筋によると、GTの人員が8人に減り、継続メンバーは2人のみだが、これによって前長官時代に行った捜査が形骸化する事はないという。
新GTの統括責任者はジョゼ・アウフレッド・デ・パウラ・ソウザ氏、最高裁の刑事犯罪局長を兼ねた責任者はラケル・ブランキーニョ氏が担当する。二人を含む新任者6人は皆、メンサロン事件や、ゼロテス、グリーンフィールドなどの汚職摘発作戦、ならびに奴隷労働などの捜査を担当した経験を持っている。
GTでの働きを継続するマリア・クララ・バロス・ノレト氏とペドロ・ジョルジェ・ド・ナシメント・コスタ氏は、JBSのジョエズレイ・バチスタ容疑者が9月7日に行い、5月に提出した物以外の録音記録の存在を明らかにした時の事情聴取も担当している。
ドッジ長官は、新長官選挙に先立つ7月と、上院での承認後に行われたジャノー長官との引継ぎ作業時(8月)に、当時のGTを集めて継続して捜査を担当する意志の有無を確認した。この時の残留希望者4人中2人はGTに残るが、残りは引継ぎ作業に回る。引継ぎ作業は8月に始まったが、機密事項に関する情報交換は、新陣容が決まった時点で始める事になっていたという。
なお、ブラジリアの連邦地裁は同日、11日に提出されたゼロテス作戦関連の贈収賄疑惑での起訴状受理を決め、ルーラ元大統領ら7人が被告となった。元大統領はLJも含めた汚職捜査9件で起訴されており、7件で被告となった事になる。
また、20日には最高裁が、テメル大統領に対する2回目の告発を受理するか否かを審理しており、ドッジ氏が検察庁代表として初登場する。エジソン・ファキン判事はこの審理の結果を受け、大統領への起訴状を下院に送るか否かを決める。
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