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《ブラジル》石油・ガスの入札も成功=37鉱区で38億レアル=予想では7億レアルの収入が

リオ市で行われた燃料部門の入札(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

リオ市で行われた燃料部門の入札(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

 リオ市で27日、石油や天然ガスの開発権を巡る入札が行われ、37鉱区が総計38億レアルで落札されたと27、28日付現地紙、サイトが報じた。
 石油と天然ガスの鉱区入札は14回目で、応札は対象鉱区287中37のみという、参加率の低い入札となった。だが、入札規定上の最低入札価格(以下、最低価格)が総計7億レアルだったのに対し、落札総額は38億レアルで、連邦政府にとっては31億レアルという予期せぬ収入がついてくるものとなった。
 最も競争が激しかったのはリオ州沖のカンポス堆積盆地で、ペトロブラスとエクソン・モービルのコンソーシアムが、競売対象の10鉱区中8鉱区を36億5千万レアルで落札した。岩塩層下の油田に近い深海鉱区のCM346は特に競争が激しく、2位の4億4390万レアルを大幅に上回る22億4千万レアルで落札した。同コンソーシアムは別の鉱区も12億レアルで落札しており、同盆地での落札額は今回の落札総額の95%を占めた。単独入札分も含めたエクソンの入札額は、37億6千万レアルに達した。
 今回落札された鉱区は8盆地に分かれ、深海部の鉱区が好まれた。また、リスクの大きい鉱区を嫌い、収益性の高い鉱区に応札する傾向が前回以上に顕著に表れたという。
 海洋部では、カンポス盆地の10鉱区中8鉱区が36億5千万レアルで落札されたのをはじめ、セルジッペ/アラゴアス盆地の57鉱区中4鉱区が1億1千万レアル、エスピリトサント盆地の26鉱区中10鉱区が5050万レアル、サンパウロ州沖のサントス盆地の76鉱区中1鉱区が2千万レアルで落札された。リオ・グランデ・ド・スル州沖のペロタス盆地は6鉱区とも応札がなかった。
 陸地では、マラニョン州とピアウイ州にまたがるパルナイバ盆地の5鉱区が270万レアル、リオ・グランデ・ド・ノルテ州ポチガル盆地の1鉱区が41万2500レアル、バイア州レコンカヴォ盆地の7鉱区が190万レアル、南マット・グロッソ州パラナ盆地の1鉱区が169万レアルで落札された。
 今回は落札を逃した国際大手のシェルは開札後、ブラジルには今後5年間で100億ドルの投資を行う意向である事を表明。10月に行われる岩塩層下の油田の入札に参加する可能性が高い。
 連邦政府は石油や天然ガスを巡る入札が予想された最低価格を大幅に上回ったと喜んでいるが、開札会場前では開発に反対する先住民らによる抗議行動も行われ、警備員ともみ合いになる場面も見られた。